日本が遅れているアニマルウェルフェアの取り組み
ヨーロッパでは、犬や猫の販売を禁止している国や、特定の犬の繁殖を禁止している国などがあります。
【犬や猫の販売を禁止している国】
- フランス:2024年1月1日より、ペットショップでの犬や猫の販売が禁止されます。また、動物のショーケースでの展示やインターネットでの販売も禁止されます。
- ドイツ:犬や猫の生体販売を禁止している国です。
- イギリス:犬や猫の生体販売を禁止している国です。
【特定の犬の繁殖を禁止している国】
- オランダ:鼻の長さが頭蓋骨の長さの3分の1より短い犬の繁殖が違法です。
【動物愛護法が厳しい国】
- スイス:マイクロチップの装着が義務付けられており、犬を販売する際は販売者の名前や住所、犬の血統などを詳しく明記することが義務付けられています。また、ウサギやモルモットなど小動物を飼う際は2匹以上で飼わなければなりません。
また、海外ではペットショップで犬や猫の生体販売を禁止している国が他にも多くあります。
アニマルウェルフェアとは、動物の福祉を重視した考え方で、日本語では「動物福祉」といいます。動物の生活環境や身体的・精神的な状態に配慮し、本来の習性に合った生活を営むことを目指します。
【アニマルウェルフェアの特徴】
- 動物の生活を改善することを目標としている
- 動物を人間の生活に利用すること(肉や牛乳、毛皮など)を否定しない
- 家畜を快適な環境下で飼養することにより、家畜のストレスや疾病を減らすことが重要
- 生産性の向上や安全な畜産物の生産にもつながる
【アニマルウェルフェアの取り組み】
- アニマルウェルフェア認証を受けた農場や食品の認証制度がある
- 農林水産省は、アニマルウェルフェアに基づいて作成した家畜の飼育方法についての指針を公表している
【アニマルウェルフェアと似た考え方】
アニマルライツ(動物の権利、 動物愛護)
アニマルウェルフェアは欧州で生まれ、世界に広まりつつある考え方です。日本では、SDGsの推進によりエシカル消費の考え方が広がり、アニマルウェルフェアに対する関心も高まっています。
弁護士 伊藤